そば処 浅野屋|東京都北区(最寄り駅JR山手線「田端」駅)

今日は田端に来ている。田端といえば、文豪「芥川龍之介」が晩年過ごした街だ。芥川龍之介が過ごした街を歩いていると思うと、見ている景色もなんだか違う気がする。
今日はそんな「芥川龍之介」が通った蕎麦屋「そば処 浅野屋」を目指す!文豪が通った蕎麦屋なんてちょっとカッコイイな。芥川龍之介の作品と言えば「羅生門」が有名だが、人間の心の奥底に潜む闇を見た感じがして、暗い気分になったものだ。重たい内容だがそれを23歳の若さで書いた芥川龍之介はやはり奇才。

鉄道浪漫

北口から「田端高台通り」を通り、ローソンから1分程ほど歩くと右手に「そば処 浅野屋 」の看板が見えた。店頭には鉄道のジオラマと食品サンプルが置かれている。ここの店主は鉄道好きの様だ。看板が出ていなかったら蕎麦屋なのか模型屋なのか分からないな。模型と言えば私も子供のころに「デゴイチ」の模型が欲しくて父にせがんで買ってもらったことがあった。鉄道は男の子のロマンだ!店内もロマンを感じる雰囲気なのだろうか。

蕎麦屋のカツカレー

のれんをくぐり入店。店内はテーブル席が9卓、小上がりが2卓とこじんまりとしている。一見すると鉄道推しの雰囲気はなく、昔ながらの蕎麦屋らしい落ち着いた雰囲気。店員が元気よく「いらっしゃいませ」と歓迎してくれた。空いていた入り口近くの席に座り、年季の入ったテーブルのメニューを手に取った。メニューには「カレーライス」、「カツカレー」、「カレー丼」がある。カレーライスと、カレー丼は800円。カツカレーは950円なのだが、150円プラスでカツカレーが食べられるなんてかなりいいのでは?
そういえば蕎麦屋のカツカレーを食べたことがなかったもんな。今日は「カツカレー」にしよう!店員を呼び「カツカレー」を注文した。

オール5

10分程で「カツカレー」が運ばれてきた。薄目の衣をまとったロースカツがドーンとカレーの上にのっている。カレーは普通の1.5倍から2倍ほどの量でたっぷり。付け合わせは、ネギ、わかめ、豆腐、なめこが入った具だくさんの味噌汁とキュウイフルーツ、オレンジ、赤酢のたまねぎが入ったサラダとカボチャのサラダと盛りだくさん。この量でこの価格は破格。

まずはとんかつから頂く。薄目の衣はサクッとしていてロースがジューシーで美味しい。ライスも絶妙な水加減で炊かれていてそのままで食べても美味しい。ライスの横には「らっきょ」と「福神漬け」が添えられていて紅白の色合いがまた縁起がいい。福神漬けも新しいものを使っているのでバリっとした食感が心地いい。ルーは辛口で出汁の味わいはないが、家のカレーに独自のスパイスをブレンドしたような味わい。いい意味でプロっぽくなくて美味しい。

具にはミックスベジタブルが使われていて人参、グリーンピース色合いが可愛らしい。付け合わせのカボチャサラダには缶詰のミカンが入っているようで酸味と甘みがアクセントになり面白い味わいになっている。味噌汁は、煮干しと昆布の出汁がきいていて優しい香りと旨味が広がる。熱々で冷ましながらすする味噌汁は最高。具も贅沢に入っているのでこれだけでも十分米が進む。食べきれないほどの量で少し残してしまったが、大満足!すごく控えめに言っても、ものすごく美味しかった。「そば処 浅野屋のカツカレー」はコスパ100点。味100点。さすが文豪に愛された蕎麦屋といったところ。

さりげなく鉄道

お会計の時に気づいたが、電車の時刻表(非売品)やデゴイチのプレートがさりげなく置かれていた。ここでデゴイチのプレートを見られると思わなかったので嬉しい気持ちになった。店を出る時も店員総出で元気のいい挨拶をしてくれてとても気持ちよかった。次回はカレー丼を食べに来るぞ。
ご馳走様でした。

店名:そば処 浅野屋
住所:東京都北区田端6-4-1
予約・問い合わせ先:03-3821-1107

営業時間:[月~土]11:00~15:00 、17:00~20:00
定休日:日曜日
アクセス:JR山手線「田端」駅 徒歩6分