長寿庵｜東京都北区

今日は駒込に来ている。そろそろ昼時。お待ちかねのランチの時間なので以前から気になっていた「六義園　長寿庵」を目指そう。駒込駅北口の信号を渡り六義園方面へ、芥川製菓が見える橋を渡り3分程歩くと六義園入り口が見えて来た。六義園を通り過ぎ、さらに1分程歩くと赤い看板に「六義園　長寿庵」の文字が見えた。
店の前まで来るとあれ？シャッターが閉まっているじゃないか。よく見ると張り紙が貼られている。「当面の間臨時休業」コロナ禍での営業はどこも大変なのだろう。
しかしカレーを求めてここまで来たというのに、全く残念だ。

長寿庵の仇は長寿庵で

ここにきてカレーを食べられないなんて辛すぎる。
蕎麦屋で「長寿庵」というところが多いので、もしかしたら近くに別の長寿庵があるかもしれない。グーグルMAPを開き検索ワードに長寿庵と入れると、「六義園　長寿庵」の他に西ヶ原の「長寿庵」が表示された。
お！あるじゃないか！しかも「旧古河庭園」の方だ。
食べログを見ると「カレー丼」もありそう。南北線の駒込駅まで戻り、一駅隣の西ヶ原で降りた。

念願のカレー丼

1番出口を出て信号を渡り、旧古川庭園方面へ5分弱歩くと「おそば　長寿庵」と書かれた白い看板が見えた！これでやっとカレーにありつけるぞ！外観はかなり年季が入っている蕎麦屋という印象。この佇まいは美味しいカレーが食べられそうな予感がする。しかし、入り口前まで来たがやっているような？やっていないような？何とも静かだ。もしかして、またやっていなかったりして…少し嫌な予感がするが、意を決して引き戸を横にスライドすると…
開いた！！！
どうやらやっているようだが…？客がいない。店内は薄暗く、10席ほどでこじんまりとしている。1席置きに「×」が書かれた椅子が置かれ、ソーシャルディスタンスが取れるようになっている。狭いが窓を開け換気をしているので安心できるな。
私「やってますか？」
店員「大丈夫ですよ」
やっていた！よかった！入口近くの席に座りすぐにメニューを確認すると「カレー丼(700円)」があった。店員がお茶を持ってくるタイミングで「カレー丼」を注文した。

辛旨カレー丼

5分程待つとおぼんに乗って出て来た。待ちに待ったカレー丼は艶やか。ルーの黄色の中にグリーンピースの緑色が鮮やかで実に美しい。具には豚バラと玉ねぎがたっぷり入っている。出汁の香りではなく「カレーライス」らしいスパイスの香りが漂ってきた。
ルーから頂く。最初に感じるのが豚バラのコク。続いてスパイスの辛さと香りが広がり美味しい。蕎麦屋のカレー丼らしい出汁の強さはないが、かすかに出汁の香りが感じられ、全体との調和を図っているようだ。おそらく鰹節の粉末を入れているのだろう。カレー丼としても、カレーライスとしても、とても美味しい。辛さ自体はカレーの辛口くらいのしっかりとした辛さがある。この辛さが後引きで箸が進んでしまう。
量自体は結構あったが美味しくてぺろりと食べられてしまった。
今日はカレー丼にありつけるまで困難があったが、それを忘れてしまうほどに美味しかった。
ご馳走様でした。