蕎誠庵あさひ|東京都豊島区(最寄り駅 東京メトロ有楽町線「東池袋」駅)

東京を代表するターミナル駅「池袋駅」はコロナ禍でも以前と変わらないほど人通りが多い。「池袋駅」から有楽町線でわずか1駅の「東池袋駅」には都会の喧騒を感じさせないほどの閑静な住宅街が広がっている。地元の人や、通勤以外で降りる機会はまずないだろう。そんな静かな東池袋駅の住宅街に昭和24年から続くの蕎麦専門店「蕎誠庵あさひ」がある。会社からも近く以前から気になっていたので今日は「蕎誠庵あさひ」を目指すことにした。目的はもちろん「蕎麦屋のカレー」だ。ここは「粋な大人の蕎麦屋酒」がキャッチフレーズなのでどれくらい「粋」なのかもしっかりと調査したい。

粋な大人のそば屋は見た目もカッコイイ

店舗に着くと最初に目に飛び込んでくるのが特徴的な外観。粋=カッコイイ。カッコイイ=この外観。なるほど、こういうことかと想像を馳せる。かなりインパクトがあるので入るのに身構えてしまう。まるで安藤忠雄氏が創りそうな壮大な美術館の様!そう思いながらも勇気を出して入ってみた。店内もスターバックスのようなおしゃれな作り。蕎麦屋に来たことを一瞬忘れてしまいそうになる。ここは粋な大人が来る蕎麦屋なんだ!そう蕎麦屋なのだ。恐る恐る着席する。店内を見回すと平日19時台の時間帯でもコロナの影響か客数は少なめ。おおよそ50代後半から60代前半であろう中年男性店員2人で切り盛りしている。

進化し続けるカレールー

テーブルに置かれたメニューに目をやるとお店のこだわりが書かれているのを発見!カレールーのこだわりに「60年以上愛され進化した自家製のカレールーです」と。むむむ。進化するカレー。これは気になる!!メニューに「カレーライス」がなかったので「カレー丼(950円)」を注文した。前衛的なカレーが来るのかと、期待と不安が入り混じる。待つこと15分程でカレー丼が到着。

素材へのこだわり

提供された「カレー丼」を見ると、前衛的ではない見た目。肉と玉ねぎが入ったまったくもって普通の見た目のカレー丼。少し安心したところでまずは一口。鰹、鯖、昆布の出汁が感じられとスパイスとの見事な融合。昆布は利尻昆布使用していて蕎麦職人のこだわりが感じられる。ほのかに感じるゴマ油の香りが香ばしく、スパイスの辛さもきいているが、限りなく和に近いカレーで美味しい。具は程よい厚さでスライスされた豚バラと玉ねぎのみ。具材はシンプルだが量が多い。豚肉は奥久慈ポークを使用とのこと。奥久慈ポークは発酵食品を食べて育っているためアミノ酸が多く含まれ強い旨味が特徴。確かに肉に旨味がある。玉ねぎはシャキシャキ感がありこれもまたいい。ライスはふっくらしていて硬さも程よく、やさしいとろみのルーが絡む。付け合わせはわかめの味噌汁と少し塩気が強いお新香付き。やはり丼ものには汁物。これはマスト。

仕事へのプライドは高く、価格は低く

ディナータイムでカレー丼、味噌汁、お新香付きで950円はなかなかいい。創業60年の老舗蕎麦屋で頂いた事も加点され少し得した気分になる。蕎麦屋のカレーは脇役的なポジションで出されることも多いが、蕎誠庵あさひでは全て自家製で作られているため蕎麦に負けない主役のような存在感があった。全てに手を抜かないそんな職人の心意気を感じた。また仕事帰りに寄りたい。ご馳走様でした。

 

店名:蕎誠庵あさひ
住所:東京都豊島区東池袋5-12-6
営業時間:[月・火・木・金]11:30~14:00(L.O.)/17:30~21:00 最終入店20:00[土・日]11:30~14:00(L.O.)/17:00~21:00(最終入店)20:00
定休日:水曜日
アクセス:東京メトロ有楽町線「東池袋」駅、徒歩5分、都電荒川線「東池袋四丁目」駅、徒歩4分