太宝家|東京都荒川区(最寄り駅 JR線「日暮里」駅)

日暮里は猫の街と言われるほど野生?の猫が多く、猫とのつながりが深い街。また古くから構える老舗も多く、下町風情を残す谷中銀座はドラマ撮影で頻繁に使われている。今日は仕事帰りに近くを通ったので谷中銀座の逆側にある蕎麦屋「太宝家」で夕飯のカレーを食べることにした。昭和32年創業の「太宝家」は日暮里駅北口改札を出て繊維街方面に向かい、マクドナルドの並びにある。

店舗入り口ではとぼけた表情のタヌキがお出迎え。

平日19時台だが店内はほぼ満席で60代後半から70代くらいの男女客がしめる。店はおそらく家族経営であろう構成。年配の男性と、中年の男女の3人で切り盛りしている。

女子大共同開発メニュー

メニューを見ると「女子栄養大学」との共同開発メニューを発見。鰊丼とお蕎麦のセット。ボリュームがありながらも塩分控えめと健康的。美味しそう。うーん気になる。しかし今日はカレーを食べに蕎麦屋に来ているのだ!カレーの記事を書く時に一番辛いのがこの瞬間。食べたいメニューがあっても食べられない。胃袋がいくつもあったらいいのに!そう思うこの瞬間。辛い。鰊丼の口になりながらもカレーライスを探すとしよう。

メニューはカレーそば推しだが、小さく書かれたカレー丼の文字が。。。「太宝家」のカレーは「カレーライス」でなく、カレー丼らしい。60年以上作り継がれた秘伝のルーと書かれているでわくわくする!!年配の男性が注文を取りにきた。ここは老舗の蕎麦屋らしく、店員が注文を取りに来て食後に会計するスタイルだ。私が「カレー丼」一つというと神妙な表情をする。表情から分かるように「カレー丼」を注文する客は少ないと見た。

ぽんぽこたぬきは縁起物

カレー丼を待つ間に店内を見回すと、可愛いらしいタヌキの置物を発見!入り口にもタヌキがいたが、タヌキ=他を抜くで縁起がよく繁盛するそう。

シンプルな味わい

ディナータイムに来店したこともあり10分弱でカレー丼が到着。見た目は小学校の給食で出されるカレーのような褐色のルー。具は薄めの豚バラと薄くくし切りにされた玉ねぎ。豚バラは脂身がほとんどないさっぱりタイプ。豚バラと玉ねぎの具は蕎麦屋のカレーでは定番。やや多めに盛られたライスは大粒でつややかに炊かれている。付け合わせはキュウリの糠漬けと沢庵。

さて実食。結構塩っ気が強いぞ。しかし辛さは全くない。カレーらしいスパイスの刺激はなく、スパイスの香りがほのかにする。出汁はきいているけどコクはない。スパイスの香りよりも鰹節の香りの方が強いので、一瞬頭の中が混乱。おそらく今まで食べたカレーの中で一番大人しいカレーであろう。例えるなら賄いで出てきそうな味。そんなカレー丼。

60年以上作り継がれているルーとのことなので、なんとなくしっかりとしたカレーなんだと想像していたがかなり和風。丸みのある味。

凄く美味しいわけでもないけど、ほっとする優しさのある味だった。思い出したら行きたくなるようなそんな味わい。ご馳走様でした。

 

店名:太宝家
住所:東京都荒川区西日暮里2-18-7
営業時間:11:00~21:00(L.O.20:30)
定休日:木曜日
アクセス:JR線、日暮里舎人ライナー、京成本線「日暮里」駅、徒歩3分