小倉庵|東京都豊島区(最寄り駅JR山手線「大塚」駅)

今日は大塚に来ている。大塚は古くは花街だった為、今でも数軒の料亭が残っている。料亭と言っても政治家が来るような割烹料理店を指しているわけではなく、芸者遊びができるお座敷のことだ。最近の人は花街や遊郭何かは聞き馴染みがないと思うが、昔の金持ちの遊びと言えばお座敷遊びだったのだ。ちなみにうなぎの「宮川」では今でも芸者を呼ぶことができるそうだ。

ルーツを知ると街並みも違って見えるものだ。今日はそんな花街の中にある手打ちそば「小倉庵」を目指す。と言っても実は「小倉庵」は大塚に3軒あるのだが、今日の目的地の場所は「大塚駅」南口から6分のところにある。

南口を東に進むと、「大塚三業通り」の看板がある。セブンイレブンと、バッティングセンターの間が大塚三業通りになっていて、そこから300mほど進むと、左手に「小倉庵」が見えてくる。昔ながらの蕎麦屋らしい佇まいだ。

お約束の二択

暖簾を潜り入店。店内には年季の入ったテーブルと椅子が置かれ外観の雰囲気とぴったりマッチしている。昼時ともあって店内は賑わっており、常連客と店員が談笑している雰囲気が良い。ヒーリング系の曲も心地よく、ちょっとした癒しの空間になっている。テーブルに置かれたメニューを確認。ここは「カレー丼(750円)」と「カレーライス(750円)」があるようだが、やはり蕎麦屋といったら「カレー丼」。出来れば「カレー丼」と「カレーライス」のセットにして欲しいが、さすがに勇気がないので店員に「カレー丼」と伝えた。

こだわりのおすすめメニュー

カレー丼を待っている間に店内の壁を見るとおすすめメニューが貼られていた。「しそ切り」と「ガレット」があった。「しそ切り」は更科に青じそが練り込まれている蕎麦だが、蕎麦専門店にいってもなかなかお目に掛かれない。薬味で青じそをいれて食べるよりも蕎麦の香りを感じられて美味しいのだ。「ガレット」はそば粉を使ったクレープでフランス料理だが、そば粉を使っているとは言え、蕎麦屋で出てくることはまずないだろう。それがおすすめメニューで食べられるなんて、店主はかなりこだわりが強そうだ。

和風餡かけ

5、6分でカレー丼が運ばれてきた。おぼんの上には褐色のカレー丼、青梗菜が入った味噌汁、たくあんと赤い福神漬けが乗せられている。カレー丼は思ったよりボリューム少な目。

まずはルーを頂く。中華丼の餡かけのようなしっかりとしたとろみが付いていて、鰹出汁がきいている。具は定番の玉ねぎと厚みのある豚肉。豚肉は厚みがあるが柔らかく煮込まれていて美味しい。スパイスの風味はあまり感じられないのでカレー丼というよりは、和風餡かけといったとこだろうか。これはこれで美味しいので有り!
味噌汁は出汁の旨みと塩味のバランスが絶妙で白米に合う味!うーん染み渡る。最近は日中でも肌寒くなってきているので汁物が欲しくなるのだが、そんな時期に丁度いい、体をぽかぽかにしてくれる味噌汁だ。パクパクと食べ進め今日も完食。
ごちそうさまでした。大塚は美味しい店が多いと確信させてくれるようなそんなカレー丼だった。また大塚に来たときは伺いたい。

店名:小倉庵
住所:東京都豊島区南大塚1-42-8 安藤ビル 1F
営業時間:[月火木金土日祝]11:30~15:00、17:00~20:30
定休日:水曜日
公式:http://ogura-ando.moon.bindcloud.jp/index.html
アクセス:JR山手線「大塚」駅 徒歩5分