一久庵|東京都豊島区(最寄り駅JR山手線「池袋」駅)

11月に入り、肌寒い日が増えて来た。営業マンにはありがたい季節なのだが、寒くなるとやっぱりカレーが恋しくなる。普段は外回りが多く、都度近くでカレーを食べているが、今日は珍しく外出予定がなかったので普段行かないところで「カレーライス」を食べよう。散歩を兼ねて会社から近い池袋のランドマークであるサンシャインシティへ向かうことにした。そういえば前に近くを通って気になった蕎麦屋があったな。確か名前が「一久庵 」。朧げな記憶を頼りにサンシャインシティをうろうろする。

アルパ?アルタ?

サンシャインシティは広く、頻繁に店も変わるし油断すると迷ってしまう。だいたい、アルパだのアルタだの名前が似ているし、ここからアルタで、ここからここがアルパだよ!ていう主張がないので分かりづらい。目的地の「一久庵」はアルパにあるが、一通り迷ってやっとたどりついた。「おーなんだか雰囲気ある蕎麦屋だな」と思いながら入店。

驚異の早さ

案内された席に着くとすぐに水とおしぼりが出された。メニューを確認すると、丼メニューの豊富さに驚く!「カレー丼(830円)」を発見。店員を呼び「カレー丼」を注文した。店内はザ・蕎麦屋という感じで和を意識した内装になっていて落ち着く。水を飲もうとコップを持つと、あっという間に「カレー丼」が運ばれてきた。早い!水を口にする前に来るとは!!

ザ・カレーライス

出て来たカレーはフツーのカレー。カレー丼のカレーでなく、「カレーライス」のカレーなのだ。付け合わせはたくあん、小葱が入ったあおさの味噌汁。この組み合わせで文句は出ない。大好きなあおさの味噌汁がついてくるとは嬉しい限りだ。いざ実食。スパイスの香りが鼻に抜ける。かすかにかつおだしの風味がする。たまねぎは「ペコロス」を使っているようで中心部に近いものが多く入っている。よく火が通ていて甘みがありルーの辛さと相性がいい。薄くスライスされた豚バラも入っているが、玉ねぎほどの存在感はない。蕎麦屋のカレーなのに珍しく、出汁よりスパイスが勝った。出汁が出しゃばるカレーではなく出汁が絶妙なバランスで合わさっているため旨味が深く美味しい。これぞ蕎麦屋の美味いカレー!
気づくとあっという間に完食してしまった。

たくあんと福神漬けの違い

カレーには福神漬けが必ずといっていいほどついてくるが、たくあんと福神漬けの違いをご存じだろうか?色が違う?名前が違う?味付けが違う?いやいや。両方に大根が使われているが、なじみのある福神漬けには大根の他になた豆が入っているのを見たことがあると思う。今では大根となた豆の2種類が主流だが、福神漬けのルーツは上野の「酒悦」が考案したもので大根の他に、なた豆、かぶ、レンコン、ウリなど7種類の具材を入れ、具を七福神に見立て「福神漬け」としたことが始まりだ。発売当初は、材料が高価なため一部の裕福な人だけが食べられるものだったらしい。今では当たり前のように食べることが出来るが、ルーツを知るとありがたく感じるものだ。
今でも「酒悦」では7種類の具材が入った福神漬けが販売されているので違いを是非試してほしい。「一久庵」のカレー丼は蕎麦屋のカレーには珍しく、しっかりとしたカレーでとても美味しかった。出汁のきいた蕎麦屋のカレーもいいけど、結局私はカレーらしいカレーが好きなのだ。ご馳走様でした。

 

店名:一久庵
住所:東京都豊島区東池袋3-1 アルパB1
営業時間:11:00~21:00
定休日:年中無休
アクセス:JR山手線「池袋」駅 徒歩8分