浅野屋(あさのや) 池袋駅前本店|東京都豊島区(最寄り駅 JR 線「池袋」駅)

カレー通から注目されている「蕎麦屋のカレー」人気は今広がりを見せている。東京屈指のターミナル駅「池袋駅」はカレー激戦区。そんな池袋に「蕎麦屋のカレー」が食べられる老舗の蕎麦屋 「浅野屋」がある。池袋駅東口を出て横断歩道を渡り、右に進む。西武百貨店目の前のビルの地下にひっそりとあるため、注意していなければ見逃してしまいそう。

老舗のこだわり

明治初期 銀座に前身となる浅野屋を開業し、銀座浅野屋の味を引き継ぎ2009年池袋に本格日本蕎麦屋「浅野屋」をオープン。北海道の契約農家で栽培された無農薬、化学肥料不使用の香り高いそばを提供するこだわり本格蕎麦屋。銀座にルーツを持つ蕎麦屋ということもあり、粋な蕎麦屋飲みスタイルができる。日本酒にも拘りが強く全国から美味い日本酒を仕入れ、舌の肥えた日本酒ファンも唸らせる。仕事終わりのサラリーマンも気軽に入れるので来店客は男性比率が高め。西武百貨店からも近いが地下店舗のため、知っていたらカッコイイ店になりそう。

丁寧な仕事

通された席に着席し、「カレー丼(1,100円)」を注文。「浅野屋」は蕎麦だけでなくサイドメニューも決して手を抜かない。こだわりのある蕎麦屋でもカレーはレトルトで提供されることも珍しくないが、「浅野屋」は自家製にこだわり、店内で丁寧に作るため出て来るまで10分ほどかかる。

カレー丼も出汁が命

提供された「カレー丼」をまずは一口。明治時代から続く蕎麦屋の出汁は一味違う。口にルーを含むと鰹出汁のよい香りが広がる。これがいわゆる「蕎麦屋のカレー」だ。さらさらとしたとろみがついている。出汁はきいているがスパイスのピリッとした刺激もあり味にメリハリがある。専門店の「カレーライス」はスパイスの辛さや香りが主体だが、「蕎麦屋のカレー」は出汁が主体なので風味に深みがでる。美味しい。なぜだか蕎麦屋のカレーは「カレーライス」より「カレー丼」が多い。どちらもライスとルーがあるが、その違いは諸説あり、「出汁」を使ったのがカレー丼、出汁を使わないのがカレーライスという説が多いよう。蕎麦屋ではそばつゆを出汁代わりにルーに入れ、和風のカレーを出すので、そこから 和風=丼という発想になっているとか。しかしはっきりとした定義はないとか。ルーとライスが別になっているのがカレーライス、ライスの上にルーが乗っているのがカレー丼、又は単に器が違うだけなのでは。と思っていた私はまだまだだな。カレーの世界は深い!

余計なことはせずシンプルに

具はシンプルに豚肉と玉ねぎのみ。豚肉は塊でなく薄目にスライスされ、玉ねぎは細切りで形がはっきりと残っている。正直、1000円超えなのできっと塊の肉が出てくるんだろうなと想像していたが裏切られた感はある。しかしこのシンプルさが老舗の良さなのだ。長く続く物はシンプル。これはどんな事でも言える。シンプルゆえにまた来たくなる。次回は日本酒とカレー丼のペアリングも楽しみたい。ご馳走様でした。

 

店名:浅野屋(あさのや) 池袋駅前本店
住所:東京都豊島区南池袋1-22-2 FLCビルB1F
営業時間:11:30~22:30(L.O.22:00)
定休日:不定休
アクセス:JR線「池袋」駅から徒歩3分